コウモリは夕方になると家の周りを飛び回ったり、家の中に住み着いて繁殖したりととても迷惑に感じることがあります。
迷惑なコウモリはコウモリ駆除をしてしまうのが手っ取り早いですが、コウモリ駆除といってもコウモリを殺してしまうわけではありません。コウモリは鳥獣保護法で守られている動物なので、むやみに殺すことができないのです。
そんなコウモリは「追い出す」方法で駆除しますが、その際にはベストなタイミングを見計らわないと、思ったような効果が得られないことが多いです。
方法と時期を知って、徹底的にコウモリを追い払いましょう。コウモリが家に住み着くことで被る危険性についてもお話しします。
コウモリ駆除に適した時期、適さない時期とは?
コウモリを駆除したいと思ったとき、すぐに駆除を始めるのではなく、まずは時期が適切かを考えるべきかもしれません。コウモリは季節に合わせて繁殖・冬眠をする生き物で、時期によっては駆除しようにもしきれないことがあるためです。
コウモリの駆除の基本は「コウモリを追い出す」ことです。追い出すことを目的として、コウモリを駆除に適した時期について考えましょう。
コウモリ駆除に適した時期
コウモリを撃退するのにぴったりな時期は、1年の中で2回あります。それは、冬眠の前と繁殖が活発化する前です。
これらの時期は屋根裏などに住み着いたコウモリも動きが活発なので、きちんと駆除すれば完全に追い出せる確率が高いです。
- その1.冬眠時期の前
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コウモリは冬から春にかけて、具体的には11月から3月ごろに冬眠します。
コウモリは冬眠中ほとんど動かずじっとしていますが、その直前までは、食料を集めたり、飛び回ったりと活動は活発です。
おまけに繁殖時期に生まれた子供のコウモリも成長して飛べるようになっているので、「駆除したのに飛べないコウモリが残ってしまった……」という失敗も避けることができます。
しかし、繁殖後から冬眠までの期間は非常に短いことには注意が必要です。11月に駆除を済ませるようにしましょう。
- その2.繁殖期前
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コウモリを駆除するのに、もっとも適した時期は「繁殖する前の時期」です。
コウモリは種類にもよりますが、一般的に夏の時期に子供を産み始めます。それより前の春から夏にかけては、繁殖の準備をしている時期です。
春はまだ卵が産まれていないので、コウモリの数が少ない時期に駆除することができます。
コウモリ駆除に適さない時期
コウモリを駆除するのに適した時期をご紹介しましたが、反対に適さない時期もあります。
コウモリが冬眠をする時期と繁殖期には、いくら効果的な方法を試してみても完全には追い払えないことがあります。それはなぜでしょうか?理由に迫っていきましょう。
- その1.冬眠時期
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コウモリは冬眠時期になると動かず、住処に居座りつづけます。じっと眠っているコウモリはとてもおとなしく、駆除用スプレーを侵入口から吹き付けても、まったく効果が出ず追い出すことができないことがよくあるようです。
冬眠している11月から3月ごろは駆除を避け、春になってからおこなうようにしましょう。
- その2.繁殖期
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1匹のメスのコウモリから生まれる子供は2~3匹なのでそれほど多くありませんが、それでも残ってしまうと厄介です。取り残された赤ちゃんコウモリはまだ飛ぶことができないので、一気にすべてのコウモリを追い出すことができなくなります。
エサがもらえず餓死してしまった場合、放っておくと悪臭のほかカビが発生する原因にもなりますので、赤ちゃんコウモリを自分の手で取り除かなければなりません。駆除にプラスして二度手間になってしまうので、できるだけ生まれてすぐの時期は避けましょう。
繁殖期に駆除するなら、せめて飛べるようになるまで待ちましょう。
コウモリを効果的に駆除するためのポイント
コウモリ駆除で気を付けたいポイントは時期だけではありません。コウモリを効率よく駆除するためには、コウモリの特徴を生態についてもう少し深く知っておくべきです。
ここでは、駆除をするのに適した【時間帯】と、恐ろしいほどの【繁殖力】に焦点を当ててご説明します。
コウモリ駆除が効果的な時間帯は夕方頃
薄暗い中を真っ黒いものがバサバサと飛んでいるのを見かけること、よくありますよね。コウモリは夜行性のため、夕方から夜にかけて活発に活動します。
コウモリ駆除の基本は「追い出すこと」ですので、コウモリが活発に動く夜がねらい目です。
予防策も同様に、夜に作業しましょう。コウモリが餌などを求めて外に出ている間に予防策をしておけば、戻ってきたときに異変に気づき、近づかなくなります。忌避用の煙を焚く、侵入経路をふさぐ、音波などの忌避グッズを使うなどして、コウモリがいないうちに「入れない住処」にしてしまいましょう。
コウモリの繁殖力に注意
コウモリはとても繁殖力が高い生き物です。
日本の住宅街で頻出するアブラコウモリは、生まれてからたったの3カ月で繁殖できる体に成長します。これがなにを意味しているかというと、繁殖に繁殖を重ねて数が増えていき、最初は数匹だったコウモリが数か月、数年後には大量発生している状態になりかねないです。
数が増えれば増えるほど、コウモリの駆除は難しくなります。コウモリの駆除として一番なのは、繁殖される前に駆除することです。
コウモリの巣を見つけたらすぐに駆除と対策をすることを念頭に置きましょう。
コウモリの被害はこんなに大きくなることもある
コウモリは人間に対して直接攻撃することはほとんどないので、「少しぐらい放っておいても大丈夫だろう」と安易に考えているかもしれません。しかし、放置しておくと予想以上に被害が大きくなります。コウモリ自体にダニが付いている可能性が高く危険ですし、コウモリの住処にはフンが溜まり健康に大きな被害を与えることもあります。
たかがコウモリ、されどコウモリです。見つけたら駆除することを徹底しましょう。自分ではできないと思ったら、駆除業者に頼むのも一つの手です。自分に合った方法で、被害を最小限に抑えましょう。
糞害から起こる健康への被害
コウモリは家の天井裏などの暗い場所に住み着くことが多く、放ったらかしにすると天井裏をフンで埋め尽くしてしまいます。そうすると起こるのが糞害です。
フンがあると、まず目立つのはニオイです。悪臭が天井裏いっぱいに充満し、ひどいと部屋の中にまでニオイがやってくることも考えられます。
また、フンには危険な病原菌がいっぱいあり、おまけに害虫も寄ってきます。これらは人間にも悪影響で、細菌が体内に入れば健康被害を引き起こすかもしれないのでとても危険です。
お店を営んでいる方にとってもコウモリは非常に厄介です。倉庫などでもコウモリは住み着きやすく、倉庫で商品を保管している場合はフンにより商品が売り物にならなくなる可能性がありますので、駆除は避けて通れません。
コウモリを駆除するか迷ったら
「コウモリ被害に悩んでいるけれど、駆除方法がわからない……」
「今はコウモリ駆除してもいい時期なのだろうか?」
というような不安があって自力の駆除に踏み切れないときは、コウモリ駆除のプロに相談してみるのが一番です。
業者のプロなら、コウモリを追い出すだけでなく、予防方法も徹底的におこなってくれます。コウモリの侵入経路や生態についてよく知っており、隙間の埋め方なども専門的な知識を駆使しておこなうので、自分でやるよりも何倍も効果的な駆除ができるでしょう。
迷っている方は、まずは無料見積もりから依頼してみることをおすすめします。
まとめ
ここまででコウモリ駆除についてお伝えしたことをまとめると、以下のようになります。
- 冬眠に入る前と繁殖前の時期が一番コウモリを撃退しやすい時期
- 逆に、冬眠と繁殖の時期は追い出すことが難しいのでできるだけ避けたい
- コウモリが活発化する夕方から夜が駆除に最適な時間帯
- コウモリは3カ月で大人に成長し繁殖も早いため、「見つけたらすぐ駆除」が大切
- 糞害は病原菌などをもたらすため、思っているより危険です
- 自分での対処が難しいと感じたら、業者に頼んでみるのもおすすめ
コウモリ駆除の基本は追い出すことです。基本をもとにすれば、駆除に適した時期や時間帯がおのずとわかってきます。駆除に最適な時期と方法を見定めて、徹底的に駆除しましょう。