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ウサギに似たコウモリが日本にもいる! 希少種ウサギコウモリとは

▼耳がウサギに似ている! 日本にも分布するウサギコウモリとは

 

突然ですが、みなさんはウサギコウモリという生き物をご存じでしょうか?名前のとおりウサギのように可愛らしい見た目をしているウサギコウモリですから、「ペットとして飼いたい!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

ですがウサギコウモリをとりまく規則は多く、非常に複雑です。ウサギコウモリを見たいあまり、気づいたら違法行為をしていたということがないようにしなければいけません。

 

本コラムでは、ウサギコウモリの特徴や生態について解説しています。そのほか、捕獲も飼育も禁じられているウサギコウモリを観察する方法をはじめ、ウサギコウモリが家に住み着くことで起こるトラブルについても学んでいきましょう。

 

 

 

耳がウサギに似ている! 日本にも分布するウサギコウモリとは

世の中にはユニークな容姿をした動物がたくさんいますが、今回ご紹介するのは「ウサギコウモリ」というコウモリです。

 

名前の通り、まるでウサギのような大きな耳をもったウサギコウモリですが、実は日本にも生息しています。まずは、彼らの生態や特徴から見ていきましょう。

 

ウサギコウモリの生息場所

ウサギコウモリは、主に暖かい気候の地域に生息しています。ヨーロッパからアジア圏まで広く分布しているのですが、「ニホンウサギコウモリ」という種類がいることからもわかるように、日本の山地帯にも生息しています。

 

具体的には、北海道・中国地方以外の本州・四国に分布しているため、実際に目にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

ウサギコウモリの特徴

ウサギコウモリは、翼手目ヒナコウモリ科に属するコウモリの一種です。体長は4.2~5.8cm、前足の長さは3.5~4.5cm、体重は5~13gと、コウモリの中では比較的小さめの身体をしています。

 

顔は口先や鼻が突き出しており、なんとも愛らしい表情です。体色は背中側は淡褐色、腹側は灰褐色に見えます。また、ウサギコウモリの翼は幅広くて短いため、ほかのコウモリに比べて飛ぶ速度が遅いのも特徴のひとつです。

 

そして、ウサギコウモリの最大の特徴といえば、やはりその大きな耳ですよね。

 

ウサギのように大きな耳は約4cmあり、体長とほぼ変わらない大きさであることがわかります。身体と同じ大きさほどの耳をもつ種類は、コウモリの中でウサギコウモリだけです。もし見かけることがあれば、すぐにウサギコウモリだと判別できるでしょう。

 

ウサギコウモリの生態

ウサギコウモリは食虫性で、主に葉の上・樹皮に住んでいる虫を好んで食べます。とらえた昆虫は、休息所に持ち帰り、骨を抜いてから食べるという器用な一面もあるようです。

 

ウサギコウモリに限ったことではありませんが、コウモリは夜行性の動物なので、日光を苦手としています。視力が低いため周囲の気配を感じ取るために超音波を発し、反射してくる音で物体を感じとる「エコロケーション」という手段を使って獲物をとらえます。

 

繁殖のため秋には交尾をし、冬は冬眠をします。その後は翌年の6~7月に出産を迎えますが、子どもの数は一度の出産で1頭のみである場合がほとんどです。また、親は栄養状態の違いによって初産の年齢に個体差があります。

 

 

ウサギコウモリは飼育も捕獲も厳禁!

ウサギコウモリは飼育も捕獲も厳禁!

 

ウサギコウモリは、日本に広く分布しているうえに、見た目もかわいらしいコウモリです。中には「ペットとして飼いたい!」と思う方も多くいるのではないでしょうか?

 

しかし、ウサギコウモリは飼育や捕獲が許されていない動物なのです。

 

野生のコウモリの捕獲・飼育は法律で禁止されています

ウサギコウモリに限らず、野生のコウモリの捕獲や飼育は「鳥獣保護法」という法律によって禁止されています。環境省の許可なくコウモリを捕獲した場合は、違法行為にあたるので注意が必要です。

 

保護という名目であれば飼育をすることが許されることも場合もありますが、無断での保護飼育は禁止です。市町村によってルールが異なるので、お住いの地域の自然保護課や保健所に一度相談をしましょう。

 

ペットショップで売られているコウモリについては、もちろん飼育することができます。どうしてもコウモリをペットとして飼いたいという方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

ウサギコウモリは絶滅危惧種です

実は、ウサギコウモリは絶滅危惧種2類に指定されており、種の存続が危ぶまれています。そのため、むやみに捕獲や飼育をすることは強く禁じられているのです。

 

森林伐採や環境破壊の影響により、ニホンウサギコウモリが主に住処としている大きな木が減少してきていることが個体数の減少の原因と考えられています。ウサギコウモリの絶滅をくいとめるために、私たちにもできることを考えていきたいですね。

 

 

ウサギコウモリを正しく観察するにはどうしたらいい?

ウサギコウモリのユニークな見た目に惹かれて、「せめて観察だけでもしてみたい……」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

ここでは、ウサギコウモリの観察場所や観察方法についてご紹介します。

 

ウサギコウモリはどこに行けば見られる?

日本であれば、北海道・本州(中国地方除く)・四国の山地帯に生息しています。主に森林・洞窟・樹洞・家屋・トンネルなどに巣を作る傾向があるようです。

 

ウサギコウモリは、ほかのコウモリよりも人工建造物を好む傾向にあります。そのため、自然の多い地域に住んでいる方であれば、自宅の屋根や柱などで発見することができるかもしれません。

 

ただし、些細な変化にも敏感に反応するほど神経質な性格なので、発見しても観察できるほど接近できるかは場合によります。

 

ウサギコウモリの正しい観察方法

ウサギコウモリに接近することができたら、驚かさないように接近し、静かに観察しましょう。間違っても、追いかけまわすなどの乱暴な行為はしてはいけません。ウサギコウモリが貴重な存在であることを忘れないようにしましょう。

 

活発に動くウサギコウモリを観察したいと思い、夜間に出かける方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが、懐中電灯の光で彼らを驚かせてしまってはかわいそうです。

 

夜行性の動物は赤い光を認識することができないので、赤い光であればコウモリたちを驚かすことはありません。発光する面に赤いセロファンをつけた懐中電灯を持参するといいでしょう。

 

また、ウサギコウモリには素手で触れないように注意する必要があります。ウサギコウモリに限らず、コウモリは病原菌をもっている可能性が非常に高い鳥獣です。誤って触れてしまった場合は、手洗いを徹底し、消毒を忘れないようにしましょう。

 

コウモリ小屋には住み着きにくい?

ウサギコウモリは、ほかのコウモリよりも人工建築物を好むことが多いということを先述しました。ウサギコウモリを観察するために、その習性を利用して作られるのが「コウモリ小屋」と呼ばれる人工ねぐらです。

 

コウモリ小屋がしっかりと機能すれば、ウサギコウモリの観察をじっくりとおこなうことができ、繁殖地が増えることで個体の減少を抑制することができるなど、メリットがたくさんあります。

 

しかし、そのためには専門的な知識をもつ研究者の指導や十分な検討が必要であるなどのことから、国内成功例はわずか2例しかありません。神経質な性格のウサギコウモリにとっては、些細な環境の変化も大きな問題になってしまうのかもしれませんね。

 

 

コウモリが家に住み着いたら…駆除業者に相談しよう

コウモリが家に住み着いたら…駆除業者に相談しよう

 

ウサギコウモリが家の屋根裏に住み着く、なんてこともあるかもしれません。貴重な存在であることを考えると、そっとしておこうかと考える方もいるでしょう。

 

しかし、コウモリが生活に与える影響はすさまじく、場合によっては駆除を検討しなければならないこともあります。

 

コウモリは衛生的に危険な動物です

ウサギコウモリがどんなに希少性のある鳥獣であるとはいえ、衛生的な面で問題の多いコウモリの一種であることに変わりはありません。コウモリが民家に住み着くことによって危惧されるトラブルはいくつもあります。

 

〇糞被害

コウモリは1日に4回以上排泄をする鳥獣です。そのため、一か所に大量のフンが溜まり、そこからカビ菌が繁殖することもあります。

 

また、乾いたフンが空気中を舞い、人体に取り込まれるとアレルギーを引き起こす原因となることもあるのです。ほかにも悪臭が漂うなど、生活をするうえで重大な問題になります。

 

〇細菌・寄生虫

コウモリにはさまざまな種類の細菌や寄生虫がついています。なかでも、コウモリマルヒメダニは人間にも寄生する厄介なダニです。

 

コウモリマルヒメダニに吸血されると、かゆみやアレルギー症状を発症する原因となります。接触するときは、手袋やマスクの着用を忘れないようにしましょう。

 

〇騒音被害

コウモリは基本的に夜行性の鳥獣ですから、みなさんが寝静まるころに活発に活動を開始します。そのため、羽音や鳴き声などによって睡眠が妨げられるなんていうことも起きかねません。

 

また、コウモリはすさまじい繁殖力をもつため、日に日に騒音が大きくなっていくことも考えられます。

 

 

まとめ

今回はウサギコウモリの特徴や生態、観察するうえでの注意点や生活にもたらす影響についてご説明しました。

 

ユニークでかわいらしい見た目のウサギコウモリを、ぜひペットにしたいと考えている方もいるのではないかと思います。ですが、彼らをペットにすることは残念ながら法律上認められていないのです。

 

また、ウサギコウモリは絶滅危惧種2類に指定されており、少しずつ個体数が減少している貴重なコウモリであるということを忘れてはいけません。保護目的でない飼育や捕獲は、鳥獣保護法に違反する犯罪行為です。

 

ウサギコウモリが自宅に住み着いてしまった場合は、生活への影響を考えると駆除が必要になります。しかし、「絶滅危惧種に対して手荒なことはできない」と、駆除のやり方に悩んでしまう方もいるでしょう。

 

自力でコウモリ駆除をするのが怖いという方や、やってみたが効果がないという方は、専門の業者に委託することをおすすめします。自然環境も自分の生活も大切にして暮らしていきましょう。

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