「コウモリが家にやってくるのは縁起がよいことだ」というウワサを聞いたことはありませんか?
コウモリというと、薄暗い洞窟などに生息していたり、不気味な飛び方をしていたりすることなどから、一般的にはあまりよいイメージではありませんよね。しかしな、縁起がよいといわれているのでしょう?気になりますよね。
そこで今回は、「なぜコウモリは縁起がよいといわれているのか?」について、まとめてみました。この記事を読んでみると、コウモリに対するイメージが変わるかもしれませんよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。
「コウモリは縁起がよい」とされているのはなぜか
実は「コウモリは縁起がよい」というのは、ここ数年で作られたようなただのウワサ話ではなく、それなりに歴史のある話なのです。ここでは、なぜコウモリは縁起がよいとされているのか、いくつかエピソードをご紹介しましょう。
「幸盛り」「幸守り」などの当て字で幸せのシンボルとされていた
コウモリは、漢字で書くと「蝙蝠」という字になりますが、日本では昔から「幸盛り」や「幸守り」といった当て字を使って、幸せのシンボルと捉えられていました。このことから、昔は「コウモリが住み着いた家は、幸せがやってくる」といわれていたようです。
中国では「福を招く動物」として大事にされている
日本がコウモリを幸せの象徴として捉えるきっかけは、中国から来ています。中国では古来よりコウモリの発音と、幸福を意味する「偏福」という言葉の発音が類似していることから、「コウモリは縁起がよい」とされてきました。
風水でもコウモリは縁起がよいとされている
古代中国の思想を基礎とする風水でも、コウモリは「豊富な富の象徴」であり、縁起のよい動物であるとされてきました。家にコウモリが巣を作ると、それだけで幸福がやってくる前ぶれであるといわれています。
また、家に来たコウモリが2匹だと、さらに幸福が訪れ、5匹来ると、中国では「最上級の幸運」とされる「功名、福寿、結婚、金運、健康」に恵まれるといわれているそうです。
開運を呼ぶ風水グッズの中には、コウモリがデザインされたようなものもあるのだとか。
コウモリの生態にも縁起がよいとされる理由がある
コウモリの生態にも、コウモリが縁起がよいとされる由来があります。
昔、コウモリは子供をたくさん産む動物であると考えられていました。このことから、子孫繁栄を象徴する動物であるといわれるようになったそうなのです。
実際コウモリは特別多産というわけではないのですが、コウモリが群れをなして生活している様子をみて、当時の人は「きっと子供をたくさん産むに違いない」と思い込んでしまったのでしょう。
また、コウモリは視力がほとんど発達していないため、飛ぶときは、超音波をセンサーにしながら移動します。こういった性質からも、「コウモリが超音波を駆使してやって来た場所は、幸福が訪れる場所に違いない」と考えられるようになったそうです。
「コウモリは縁起が悪い」という国もある
日本や中国では「縁起がよい」と考えられているコウモリですが、逆に「コウモリは縁起が悪い」と考えられている国もあります。
特に西洋では、動物の血を吸って生きるタイプのコウモリがいることや、普段は暗闇にいて、夜間に活動的になるという性質などから、吸血鬼をイメージしてしまうことが多いそうです。そのため不吉な存在であるとされているところが、いくつかあるよう。
国によって真逆のイメージがあるというのも、ユニークな話ですよね。
コウモリは縁起がよさそうだけど……衛生的には注意が必要
さてここまでの説明で、なぜ日本や中国において「コウモリは縁起がよい」とされているのかが、お分かりいただけたかと思います。「コウモリが家に来たら、退治せずにそっとしておこうかな」と考える方も多いかもしれませんね。
もちろん積極的に縁起を担ぎたいという方の場合は、家にやってきたコウモリをあえて退治する必要はないかもしれません。しかし、コウモリを家に迎え入れた場合、衛生的なリスクが発生するということは知っておきましょう。
ここでは、コウモリが家に住みつくことについて、どんなリスクがあるのかをご紹介します。
病原菌を運んできてしまう
さまざまな場所を移動しているコウモリは、病原菌などを持っている可能性があります。したがって、コウモリを触ってしまったり、コウモリがいた場所に手をついたりしてしまうとその病原菌が移り、重大な病気にかかってしまうことがあるのです。
害虫発生の原因になる
コウモリが家に住みつくと、当然ですが家の中はコウモリのフンだらけになります。するとそのフンを餌に、ゴキブリなどをおびき寄せてしまう可能性があるのです。また、コウモリのフンを掃除せずに放置しておくと、だんだん家の中が臭くなってきてしまいます。
増えすぎる前に対処するのが安心
1、2匹のコウモリであればさほど大きな問題はないかもしれませんが、繁殖し数が増えすぎてしまうと、上記のような被害もどんどん大きくなっていきます。フンや害虫の数もますます増えてしまうでしょう。
もし家にコウモリが住みついてしまった場合、「コウモリは縁起がよいから……」といって放置するのはおすすめしません。甚大な被害をこうむる前に、数を減らす方法を考えたほうがよいでしょう。
傷つけてはダメ!コウモリを駆除するなら業者に依頼しよう
「コウモリが増えすぎてしまったから、何匹か駆除しよう」と考える方もいるかもしれませんが、それはやめてください。実は、コウモリは許可なく無断で傷つけることを禁止されている動物なのです。
コウモリは鳥獣保護法で守られている
コウモリは、家に病原菌を持ち込んでしまうなどのデメリットがある一方で、実はゴキブリなどを捕食してくれる、いわゆる「益獣」という側面も持ち合わせています。こうした特性から、一般人がコウモリを無断で処分することは、国から「鳥獣保護法」という法律で禁止されているのです。
したがって、家に住みついたコウモリを自力でどうにかするためには、傷つけたりしないように追い出すしかありません。しかし、追い出そうとして反撃されると、それこそ病原菌が感染してしまうこともありますので、素人にとってはなかなかハードルの高い作業といえるでしょう。
コウモリを駆除するなら業者におまかせしよう
がんばって自力で家からコウモリを追い出してみても、数ミリのすき間からまた入り込んでくる可能性もあります。一度追い出したコウモリを二度と家に入れないためには、自力でやるよりも、駆除と侵入防止対策をプロに依頼したほうがよいでしょう。
コウモリ駆除のプロなら、コウモリの巣がどこにあるのかを速やかに調査したうえで、追い出し、侵入防止対策まですべておこなってくれます。
よりよいコウモリ駆除業者を探すには?
コウモリ駆除を扱っている業者はたくさんありますので、よりよい業者を選びたいものですよね。よりよい業者を選ぶためには、複数の業者から相見積りを取るのが基本となります。相見積りを取ることで、業者ごとのサービスの違いや価格の違いを、比較することができるからです。
見積りの内訳に不明な点があれば、事前に確認をしておきましょう。明確に答えてもらえない場合などは、その業者は避けたほうがよいかもしれません。
また、このタイミングで作業に関する疑問点などをぶつけてみてもよいでしょう。丁寧に回答してくれる業者であるかどうかも、よりよい業者を見つけるための判断基準とすることができます。
まとめ
さて今回は、「なぜコウモリは縁起がよいといわれているのか?」についてご紹介してきました。知らなかった方にとっては、「あのコウモリにそんなによい意味があったなんて!」と意外だったかもしれませんね。
そんな縁起のよいコウモリですが、この記事でもご紹介したとおり、家にたくさん住みつかれると大変なことになってしまいます。フンの掃除なども大変ですので、増えすぎてしまった場合はすぐに業者に助けを求めましょう。
縁起も大事ですが、病原菌などから身を守ることも大切です。コウモリとは、適度な関係性を保っていくようにしましょうね。