コウモリは私たちの身近に存在しており、時に人間の住宅を住処にすることがあります。そして私たちの住宅を住処とするコウモリには決して無視できない健康被害のリスクが潜んでいるのです。沢山の菌や害虫を持ってる、コウモりによる健康への被害や危険を知り、対策に繋げましょう。
コウモリによる健康被害
コウモリによる人への健康被害には、おもに2つの項目が考えられます。
- コウモリによる一次被害
- コウモリを媒体とする二次被害
以上の2つです。コウモリによって起こるそれぞれの被害について解説していきます。
①コウモリによる一次被害
コウモリによる直接被害
直接被害とはコウモリそのものが人に与える危害を指します。たとえばコウモリに咬まれるですとか、コウモリを見て恐怖や不快感を感じるなどが挙げられるでしょう。コウモリが人を咬むということはめったにないようですが、歯はするどく尖っています。親の知らない間に子どもが素手で触る事故なども考えられますので、油断は禁物です。
コウモリに傷付けられないように、直接接触するような行動は極力控えましょう。
コウモリからの感染被害
コウモリの唾液や糞から、菌が体内に入って病気になってしまうことが考えられます。コウモリが直接原因となった感染症や伝染病などの病気は日本ではあまり大きな問題となっていません。しかし国外でコウモリが媒介した感染症の症例が数多くあり、ハンタウイルス感染症やヒトプラズマと言い間違われるヒストプラズマ感染症などが有名です。
世界でコウモリが持っているウイルスに狂犬病やエボラウイルスがあげられます。近年、狂犬病発生は日本ではほとんど見られません。さらにエボラ出血熱の原因であるエボラウイルスも日本に侵入していないといわれています。しかし「存在しない」とは言い切れないのも現状ですので、注意や対策は求められます。
②コウモリを媒体とする二次被害
コウモリによる二次被害
コウモリが身近にいるとこで起こる被害のことを指します。コウモリの体表にはばい菌や雑菌、ノミダニなどの寄生害虫が付着していることもあります。さらにコウモリが好む営巣場所は空気の通らない、暗く湿った場所です。その場所がふんなどにより不衛生になれば、ノミダニやカビ菌などが爆発的に増えていきます。そうして増えた菌やノミが畳などの人の住空間に降りて、健康被害や不快臭などの害を及ぼすのです。
二次被害による感染被害
ノミダニが病気やウイルスを運んでかかるものには様々な種類があります。それらはノミなどから感染し、嘔吐や発熱、時には生死にかかわる症状が出ることもあります。さらに身近な人やペットにもう感染する危険性の考えられ、注意が必要です。
- ノミによる痒み
- ダニなど寄生虫による病気
- ノミダニの死骸や唾液による喘息、アレルギー症状
- 細菌、病原菌などの菌類による衛生被害
健康そうなコウモリでも油断は禁物?コウモリの免疫システム
コウモリはウイルスやノミダニをもっているのになぜ病気にならないのでしょうか。
それには免疫が関わってきます。人間の免疫システムは宿主本体がウイルスに感染したときl型インターフェロンという免疫物質が反応します。そしてウイルスと戦うタンパク質を作り免疫システムを活性化させ、活性化した細胞をナチュラルキラー細胞と呼びます。それはウイルスにかかった細胞を見つけると、細胞壁を溶かし自己破壊を起こさせる他、ウイルス増殖を抑制するなどの作用をもちます。これが免疫力の一部で、生き物が病気になるのを防いでいるのです。
コウモリはこの作用が常に体内でおこっており、病気ならずにいられるといわれています。
感染被害に遭わないために対策が必要です
感染などの被害をできる限り起こさないためには、きちんとした衛生管理が重要といえます。もっとも基本とされる方針は「コウモリに直接触らない」「住居の衛生対策を行う」などの「感染症予防対策」です。この感染症予防対策について国の対策と併せて解説していきます。
感染症予防対策
感染防止のために手洗いうがいなどを初めてとして、コウモリ駆除後に住居を抗菌剤や殺菌剤で消毒することで、コウモリに関する感染の影響を限りなく減らすことができるます。コウモリから感染するウイルスが日本でも繁殖していないとは限りません。しっかりとした衛生管理が、自分や周りの人を守ることにつながります。
感染症に対する国の対策
国内で感染症の疑いが出た場合、感染力などのによて危険が分かれ、衛生緊急事態となれば厚生労働大臣(保健相)が対策本部を設置し対策をします。飛散情報などを調べ、被害の拡大防止などを行います。
感染症は起こさないことが基本となり、予防対策として国は規制当局(保健当局)に依頼し、日本の医療機関に医療支援を行うなどの対策を行っています。
まとめ
コウモリの健康被害の中には被害が深刻になるケースもありますので、見過ごすことはできません。もし身近にコウモリがいるようならば予防を、コウモリが営巣をしているようならばコウモリ駆除を、それぞれ行うことが重要になります。健康被害のリスクを減らすために、コウモリ駆除業者に駆除と殺菌を行ってもらうことは有効な手段といえます。アレルギー対策や感染症対策をして、安全の可能性が高い健康な生活を取り戻しましょう!