コウモリを知ってコウモリ対策!

コウモリが実は身近な存在だと聞くと意外に思われる方も多いことでしょう。一般に夜行性ということもあり、普段の生活の中で遭遇することはまずないのですが、夕暮れ時、蝶のようにヒラヒラとした動きで飛行する黒い生き物を見たことがあるという方は多いのではないでしょうか。恐らくその得体の知れない生体がコウモリです。
そしてコウモリを見かけたということは、私たちの生活圏近くに巣を構えて生息しているということを意味しています。身近ながらあまり知られていないコウモリの実態に迫ってみましょう。

コウモリはどんな動物?

まずコウモリとは何類のどんな生き物なのか、自然界における一生物「コウモリ」についてご紹介していきましょう。

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分類上では「哺乳綱コウモリ目」に属する恒温動物。鳥類のように自由に空中を飛べる唯一の哺乳類です(ムササビやモモンガは滑空のみ)。更に体格が大型と小さいサイズで分類されますが、体の大きさは違えど同じ祖先の遺伝子を持つ近縁の仲間であることが解明されています。

※オオコウモリは、日本では沖縄と小笠原諸島の一部だけにしか生息しない。

名称の由来

「川守り(かわもり)」や「蚊屠り(かふほり)」が語源であるなど所説ありますが定かではありません。因みにドイツでは「飛ぶネズミ」と言われています。

コウモリの特徴

  • 見た目はネズミ顔が特徴です。

    (目)飛ぶのにも餌を探すのにも超音波に頼るため小さめ。

    (鼻)ネズミなどと同様、顔相当の大きさ。

    (耳)比較的大きい。超音波を受信する聴力がある

    (口)30 本ほどの歯を持っている。喉奥の声帯を震わせ鳴き声(超音波)を放つ。

  • 骨格を見ると、古代にいたとされる翼竜に似ています。

    (前肢)人でいう手・前足に当たり、翼の皮膜の中にはしっかり5 本の指がある

    (腕)翼の折りたたみが出来るよう関節がある

    (後ろ足)自立出来るほど足の力は強くなく、枝にぶら下がるなどして休息をとる

  • 大きさ

    世界には胴体部分が人間の赤ちゃんの身体ほどあり、全長が2mにもなる大きいコウモリもいるようですが、日本で多く見られるのは手のひらに乗るような小さなサイズがほとんどです。大きさと色から巨大ゴキブリと見間違われることも。

    (体長)オス・メスともに約4cm ~ 6cm。翼を広げると約24cm ほど

    (体重)約5g~ 10g

  • 飛び方

    鳥と違い羽毛のないコウモリは、翼の皮膜を微調節し羽ばたき方を変えることで、速度の違う気流を作り出し飛ぶと考えれています。

    (速度)種によって違うが、最大時速50kmで飛ぶものがある

    (効率)皮膜がハングライダーのように空気を捉えることで、抵抗を減少させエネルギーの節約を図っている

コウモリの特異能力

身体的に特異なのは、反響定位(エコーロケーション)を行うということでしょう。超音波を発し、反射して戻ってくるまでの時間、角度、反射波の大きさなどから、障害物や標的とする獲物などの空間情報を得るレーダー機能を有しています。現在様々な分野でこの機能が使われていることを考えると、非常に高い知能を持った生物と言えます。

コウモリの生態って?

コウモリの身体的特徴がわかったところで、次は具体的に習性などについてみてみましょう。コウモリがどんな生き物かもう少し詳しく理解出来るはずです。

食べ物 害獣として知られるコウモリですが、蚊や蛾などの飛行虫を好物とする他、ゴキブリなども捕食して食べるため、害虫退治をしてくれるという意味では益獣の一面もあります。完全な肉食ではなく、果物や農作物も食べる雑食性です。
住処 意外にも人家のない山林などにはあまり生息せず、市街地や高架下に多く見られます。体長が小さいので僅かな隙間からでも入り込み、屋根裏や換気口など、光の差さない暗い場所が主な住処となっています。
繁殖 生命力はそれほど強くなく寿命は3~5年程度。10~11月にかけて交尾しその後冬眠。3月頃に目覚めて7 月頃に1~3頭ほど出産します。生まれたコウモリはわずか1 ヶ月程で巣立っていきます。
行動 多くのコウモリは数家族単位の群れで生息・行動しています。多い場合は50 ~ 200 頭になることも。
飛行時以外は、頭を逆さまにぶら下がった姿勢でいて、そのまま寝ることも可能です。逆さまの理由は、軽い体重とその体重を支えられる独特の脚の腱にあるようです。
天敵 自身よりも体の大きいフクロウやカラスの他、コウモリの排泄した糞尿に集まってくるゴキブリやムカデを餌とするイタチなども、コウモリには天敵となります。また人間がネズミ捕りのために仕掛けた罠に掛かることも少なくないようです。
問題 問題世界中に居るコウモリの中には絶滅危惧種も存在します。
関係性は不確かですが、異常な熱波でコウモリが大量に地面に落下死した事例もあり、近年危惧されている地球温暖化は、種の絶滅に繋がる理由の一つに成り得るかもしれません。

コウモリは危険生物か

身体的に特異なのは、反響定位(エコーロケーション)を行うということでしょう。超音波を発し、反射して戻ってくるまでの時間、角度、反射波の大きさなどから、障害物や標的とする獲物などの空間情報を得るレーダー機能を有しています。現在様々な分野でこの機能が使われていることを考えると、非常に高い知能を持った生物と言えます。

ここまで見てくると、コウモリについて少しは知識が深まったのではないでしょうか。想像していたよりは大人しく小さな動物という印象を受けるかもしれませんが、コウモリの場合、直接的な被害よりも、排泄物などの二次的被害に警戒する必要があります。益獣の一面はあっても、やはり身近にいては私たちの生活には大きなダメージを与える動物です。この知識をもとに、駆除業者に相談するなどしてにしっかり対策を講じるようにしましょう。

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